ネット集客をはじめる際、ブログ・メルマガ・Twitter・Facebook・公式Lineと選択肢が多すぎて何から手を付けるべきか困る方も多いだろう。
とりあえず手軽にできそうなものから始めて失敗を繰り返すのは時間の無駄でしかない。
今回の記事では、どのような業種であれ売上に結び付けることのできるネット集客の種類・運用方法をいくつかだけ厳選してご紹介したい。
- ネット集客の効果(事例付き)
- ネット集客のホントの難易度
- 絶対に抑えるべき4つの集客方法
ネット集客の効果
ネット集客の効果を示す事例として、富山工房クライアントのN社さまのアナリティスクデータをお見せしたい。
運用開始2年目の時点でホームページへの月間アクセスは147万pv、月間コンバージョン数は100件近くにも上る。
ビジネスのジャンルにもよるが、この規模になるとホームページ自体に資産価値が生まれ数千万円での売却も可能となる。
では、この事例の成果を作り上げたネット集客のノウハウをご紹介したいと思う。
ネット集客をはじめる前に覚えるべきコト
ネット集客をはじめるにあたって必要な基礎知識をいくつか触れておきたい。
ネット集客は非常に難しいという事実
多くのマーケティング会社の配信するブログ記事では、如何にネット集客が簡単であるかを自社ノウハウを交えながら解説しているが、それは全くのデタラメである。
どの業種ジャンルであれネット集客の難易度は年々増している。また、その原因は単純にライバル数の増加にある。
日本におけるインターネット普及率が50%を超えたのが2003年。
当時、WEBサイトは世界中に40,912,332サイト存在した。
それが爆発的に増え続け、2018年には1,630,322,579サイトにまで数を伸ばしている。
ライバル数が数十倍に増え続ける中で企業がネット集客で成果を出すためには、それなりのマーケターを顧問に据えるか自身でWebマーケティングを勉強するしか方法はない。
試しに10万円程度のホームページを作ってみると判るが、おそらく集客効果は全くといっていいほど感じられないはずだ。
ネット集客の費用対効果
ネット集客の費用対効果に関しても年々低くなっている。
ホームページ集客、SNS集客、広告のどれをとっても新規参入企業がネット集客で成功するには専門家のサポートが必須レベルで必要になっており、その分が費用対効果を圧迫している。
Webマーケティングに年間数千万円規模の予算を割く企業もあるほどで、その中で中小企業が活路を見い出すにはマーケティング会社と二人三脚でネット集客を進めることだ。
専門家のサポートを受けながら自身でネット集客を進めるで、費用を大幅に抑えることが可能となる。
コンテンツマーケティングで有名なバズ部もそのスタイルを採用しており、顧客と二人三脚でブログ集客を軸とした運用を行っている。
ネット集客の種類
ホームページ集客・メルマガ集客・Twitter集客・Instagram集客と、現代のネット集客には様々な形が存在するが、これらは全てトリプルメディア3つの内どれかに分類することができる。
トリプルメディアとは、企業のマーケティング戦略で用いられる様々なメディアをその特徴によって3種類に分類する考え方を指す。
また、数あるメディアを全て利用しようと考えるのは運用に割く労力が大きすぎるため現実的ではない。
3種のメディアから各1つずつ取り入れ、集中的に運用すべきだ。
業種関係なく手堅いのが、ペイドメディアのリスティング広告、オウンドメディアのホームページ、アーンドメディアのSNSの3を使ってネット集客をはじめることだ。
上記の場合のホームページとは、Yahoo・Googleといった自然検索からの集客を意味する。
これら3つのメリット・デメリットは次のようになっている。
集客方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
リスティング広告 | 即効性がある | 費用が発生し続ける |
ホームページ | 資産となる・継続的に集客効果がある | 成果が出るまで時間と労力がかかる |
SNS | 無料で手軽にできる | 収益になりにくい |
これら3つの運用方法について詳しく解説していきたい。
ネット集客をする具体的方法
①リスティング広告でビジネスを稼動させる
当たり前の話であるが、どのような業種であれビジネスの目的は利益の追求だ。
ホームページやSNSを使ってネット集客することも大切なことだが、それらで十分な成果を出すまでには1~3年の歳月を費やすことになるだろう。
その間もビジネスを稼動させ、利益を増やし続けるために有効なのがGoogleリスティング広告なのだ。
リスティング広告とは、検索キーワードに応じてGoogleの検索結果上に表示させる広告のことであり、広告がユーザーにクリックされる毎に費用が発生する。
SEO対策によるホームページ集客が長期戦略であるのに対し、リスティング広告は即効性が高く、凄まじい費用対効果を実現できる。
リスティング広告の仕組み
インターネット広告にも様々な種類があり、その中でも即効性の高いリスティング広告をまず始めるのをお勧めしたい。
正確にはリスティング広告も更に「検索連動型広告」「ディスプレイ広告」の2つに分類することができるが、今回はリスティング広告=検索連動型広告という前提で説明を進めたいと思う。検索連動型広告の方が少額から始められ、広告の仕組みを理解しやすい。
リスティング広告の仕組みは以下のようになっている。
リスティング広告の費用対効果
上記からも判るように、リスティング広告の費用対効果が高い理由は、見込み客のみにターゲットを絞ってアプローチを掛けることができるからだ。
例えば、車屋さんが地域情報誌に広告出稿する場合、その情報誌の発行部数によって広告料金が設定される。
その情報誌が10万部発行される場合、10万人のユーザーに広告を見てもらえる機会を得るわけだが、そもそも10万人の内のほとんどが見込み客ではないのだ。
見込み客とは、その商品・サービスを購入する可能性のある人ユーザーのことを指す。
運転免許を持っていない人、車を買ったばかりの人など様々な理由で見込み客となり得ない層が10万人の内の大半を占めており、その分が丸々無駄な広告費となってしまう。
対するリスティング広告は、「車屋」「中古車」などで検索をするユーザーのみにターゲットを絞って広告配信できるため無駄なコストが一切掛からない。
更に広告配信する時間帯、配信する年齢層・性別までを設定することで費用対効果を高め続けることができる。
リスティング広告をはじめる方法
リスティング広告のはじめ方は非常に簡単だ。用意するものはGoogleアカウントと支払いに利用するクレジットカードの2つのみだ。
Googleアカウントをお持ちでない方はGoogleアカウントの作成から1、2分で登録できてしまう。
次に、Google広告のページを開くと広告アカウントの作成が進められる。LINEでのサポートも受けることができるので、初心者の方でも簡単に開設することができる。
②ホームページを長期戦略で育てる
ステップ1のリスティング広告でビジネスを稼動させた後は、ホームページを使った長期戦略、コンテンツSEOに取り組む。
コンテンツSEOとは、自社メディアから良質なコンテンツを配信し続けることでサイトのトラフィック量を増やす手法で、最終的にはビジネスに関わるありとあらゆる検索キーワードで自社サイトを表示させることが可能となる。
コンテンツSEOの心得
コンテンツSEOを行う際、ほとんどの場合はブログやコラムといった形でお役立ち情報やノウハウを配信することになる。
例えば人材育成会社がブログ記事を執筆する場合は、部下の育成方法やリーダーシップに関する記事を書くことになる。
その際、目先の利益を気にして情報・ノウハウの出し惜しみをしてはいけない。そして最も重要なことは商品を売ろうとしないことだ。
検索者の知的ニーズを120%満たし、記事を読むことで悩みが解決してしまう程の良質なコンテンツを作ることを心がけよう。
あなたの作ったコンテンツが本当に良質ならば、そのコンテンツは自然とブックマーク・シェア拡散される。
人間は良いモノを見つけると、それを第三者と共有したいと思う性質を持つ。
人は、自分が優れた人間であり、選ばれた人間である、ということを示したいものである。しかし、それを自分一人の主観のみで主張しては、周りの反感を買いかねない。
そのため、人は客観的にそれを証明してくれるものを欲しがる。ならば、私たちはそれを示せるコンテンツを用意してあげれば良い。
Jonah Berger
無償でユーザーにノウハウ・情報を提供しようとする姿勢が、結果的にホームページのアクセス増加に繋がるのだ。
そして次に、コンテンツSEOを進める手順を解説したい。
コンテンツSEOの手順
コンテンツSEOの手順は、大きく分けて以下の4つの作業に分かれる。
- 作成するブログの方向性とペルソナを決める
- 記事テーマ(ペルソナが検索するであろうキーワード)をピックアップする
- ブログ記事を執筆する
- 経過観察と改善
コンテンツSEOの詳細については別途解説記事をご紹介するので、ここでは簡単に流れを把握してほしい。
①ブログの方向性とペルソナを決める
先ほども例に出したように、人材育成会社の場合ならば部下の教育方法などをブログ記事で配信するのが好ましい。
その際、誰に向けて配信するのかといった人物像(ペルソナ)を明確にしておくことだ。
人材育成の顧客となり得るのは管理職・経営者の方であり、社員やアルバイトの方ではない。つまりペルソナには経営者を設定するのが正しい。
これを踏まえた上で次のステップに進もう。
②記事テーマ(ペルソナが検索するであろうキーワード)をピックアップする
記事テーマを検索する際、役に立つのがキーワードプランナーというツールだ。
キーワードプランナーを使うことで、そのキーワードが月にどれだけ検索されているかといった需要を調べることができる。
記事テーマには検索需要があり、なおかつ自分が書きやすいテーマを選ぼう。
その際、必ずペルソナの検索する可能性のあるキーワードを選ぶことだ。
例えば人材育成の場合、「上司とのコミュニケーション」というキーワードは月間260回の検索ボリュームがあり書きやすいテーマでもあるが、この検索キーワードを用いるのは管理職・経営者ではなく社員・アルバイト側の方々だ。
ペルソナでないアルバイトの方の知的ニーズをどれだけ満たして感動させたとしても、そこから人材育成の成約が発生することはない。
あくまでペルソナに向けたテーマを選ぶことが重要だ。
③ブログ記事を執筆する
テーマが決まるとついに執筆作業に入るわけだが、ここでWebライティングの技術が必要になる。
通常のライティングは読者を如何にして文章に引き込むかだけを考えれば良い。
しかしWebライティングでは、読者のみならずGoogleにコンテンツ内容を正確に伝えることも意識しなければならない。
そういった検索上位表示を狙うためのテクニックを取り入れたライティング技術はSEOライティングと呼ばれる。
SEOライティングについては下記記事にて解説しているので是非参考にしていただきたい。
④経過観察と改善
コンテンツSEOをはじめたほとんどの方が、上位表示させることの難しさを実感して辟易されるだろう。
しかし安心して欲しい。記事は一度書いて終了ではない。
記事公開後もサーチコンソールなどのアクセス解析ツールで経過観察を続け、改善を繰り返しながら最終的に上位表示させることに成功すれば良いのだ。
サーチコンソールの導入は年々難解になっており、今では多少のサーバー知識がないと設置が困難になっている。
弊社では無料相談にてサーチコンソールの設置も承っているので是非お気軽にご相談いただきたい。
ここまで簡単にコンテンツSEOの流れを解説してきた。
詳しくコンテンツSEOの手順を学びたい方は下記の記事を参考にしていただきたい。
③SNSからの流入を増やす
長期戦略のオウンドメディアを育てると一緒にすべきなのがSNSを利用した集客施策だ。
ここでは国内トップクラスのシェアを誇るTwitter・Facebook・Instagramの3つについて触れたいと思う。
ユーザー数 | 4500万人 | 2600万人 | 3300万人 |
ユーザー層 | 20代が多い | 30代・40代が多い | 20代が多く女性比率高め |
拡散力 | ◎ | △ | 〇 |
この3つの中から自身のサービスに適したSNSを1つ選択した上で活用いただければと思う。手広く色々なSNSを使うよりも1つを集中的に運用した方が効率が良い。
この3つそれぞれのメリット・デメリットについても解説したい。
Twitterの特徴として最も上げられるのが驚異的な拡散力だろう。投稿がリツイートされることで全く設定のなかったユーザーにまで情報を届けることができる。
デメリットとしては、匿名ユーザーが多いため攻撃的なコメントなども多く炎上しやすいことが挙げられる。
スタッフの何気ない投稿が炎上してしまい閉店に追い込まれた飲食店なども多く存在するため、運用する際はネットリテラシーの高い担当者を作るべきだ。
Twitter集客のポイントなどは下記の記事にて解説しているので参考にしていただきたい。
Facebook集客の利点は機能の豊富さ、それを利用してファンとの交流ができることだ。新規見込み客の開拓というよりは現顧客との関係を密にする目的で利用すできだろう。
Facebookでは個人アカウントとは別に、Facebookページと呼ばれるファンページを企業ごとに作ることができる。
また、デメリットとしては拡散力の低さが挙げられる。拡散力の低い原因、そしてその中で集客を行う方法は下記の記事にまとめてある。
最後に、Instagramの説明になる。Instagram集客の一番のメリットは訴求力の高さである。Instagramユーザーは写真を見ることを目的として利用しているため、文字では伝えきれない商品の魅力を写真を通して存分にアピールすることができるのだ。
デメリットは、投稿にURLを貼り付けることができないため投稿から直接ホームページなどに誘導しずらい点だ。
訴求力は高いものの、Instagramから実際の売上を上げるためにはコツが必要である。それに関しては下記の記事にて解説しているので参考にしていただきたい。
④Googleマイビジネスをはじめる
最後にもう1つ、最も簡単で効果の高いネット集客方法をお伝えしたい。
美容室や飲食店など、店舗を構えてビジネスを行う場合に必須とも言えるのがGoogleマイビジネスの運用である。
Googleマイビジネスとは2014年に開始されたサービスであり、登録することでGoogle検索画面のローカル検索枠に無料でビジネス情報を掲載することができる。
現在、検索ユーザーの43%がこのローカル検索枠の情報を元に行き先を決めており、店舗型ビジネスにおいては売上を左右するツールとまでなっている。
Googleマイビジネスへの登録は非常に簡単なので、下記の記事を参考にして進めて欲しい。
Googleマイビジネスの掲載順位を左右するMEO対策とは?
自然検索同様にローカル検索上での掲載順位もネット集客に大きく影響する。先ほどの画像のように初期画面では1~3位までの3店舗しか表示されず、この上位3店舗にランクインできるかどうかが明暗を分ける。
ローカル検索上での掲載順位は知名度・距離・関連性の3つの要因で決まり、またこの掲載順位を上げるための施策はMEO対策(マップエンジン最適化)と呼ばれる。
MEO対策に取り組むのに専門的な知識は必要なく、どのネット集客方法よりも成果を出しやすいだろう。
まとめ
以上、初心者の方でも取り組めるネット集客方法を解説してきた。
まずはリスティング広告でビジネスを稼動させる。
その上でブログ・SNSを使った集客を行うことでスピーディーにビジネスを成長させることが可能となるだろう。