
ネット集客にはブログ・メルマガ・広告など様々な手法が存在するが、その中で最も手軽に始められるのがSNSを使ったネット集客である。
手軽ではあるが売上げを出すまでの運用は難しく、FacebookやTwitter集客は失敗に終わる企業が大半を占めるのが現状だ。
おそらくこの記事をご覧になっている方にも失敗経験のある方は多いだろう。
そんな方に向けてこの記事では、マーケティング視点でSNS集客への取り組み方について解説していきたい。
真似してはイケない!昔のSNS集客
今後の新しいSNS集客
具体的なSNS集客方法テクニック
Contents
みんながやっている!間違ったSNS集客
SNS集客が上手くいかず限界を感じている方には下記のような共通点がある。
- インフルエンサー的な立ち位置を目指している
- 商品の紹介やキャンペーン情報ばかり発信している
- 相互フォローなどで無造作にフォロワーを増やしている
おそらく、過去にSNS集客で成功している企業を参考に運用を行っているのが原因である。
Facebook・Instagramなどの大手SNSのアルゴリズムは変化し続けており、企業宣伝などはシャットアウトされやすい仕様となっている。
また、消費者の行動パターンも大きく変化している。
つまり過去の成功事例を参考にしても同じように成功するはずがなく、むしろ失敗しやすいと言っても過言ではない。
では今後、企業はのようにSNSを運用すべきなのか。
それを理解するためにはまず、消費者の行動パターンの変化について理解しておく必要がある。
消費者行動モデルの変化
一昔前、マーケティング業界で「AIDMA(アイドマ)」という考え方が消費者行動モデルのひな型とされていた。
過去の産物?AIDMAとは
AIDMAとは、Attention(認知)・Interest(興味)・Desire(欲求)・Memory(記憶)・Action(購入)の頭文字であり、消費者が商品を購入するまでの過程を5つのプロセスに分けたものだ。

このAIDAMを吉野家が流行るまでを例にして解説してみよう。
ある日、吉野家という牛丼屋の新聞チラシを見た。その時は特に欲しいとも思わなかった(認知)
翌日、テレビで吉野家の特集をやっていた。「流行っているんだぁ」と気になりはじめた(興味)
翌日、通り道で吉野家を見つけ入ろうと思ったが、混雑していたので止めた(欲求)
ふと、吉野家で牛丼を食べてみたいと思うようになった(記憶)
休日、吉野家に行ってみた(購入)
如何だろうか、AIDMAの原理が理解いただけたと思う。この流れを人工的に作り出すのがマーケティングの基本とされていた。
しかし、ネット環境の普及と共に、新しい行動モデル「AISAS」が広まりだす。
ネット普及後の行動モデル「AISAS」とは
AISAS(アイサス)とは、Attention(認知)・Interest(興味)・Search(検索)・Action(購入)・Share(共有)の頭文字であり、インターネットの普及した現代にマッチした消費者行動モデルである。
※厳密にはSIPSという行動モデルも存在するが、ここではAIDMAとの違いを判りやすく説明するためにAISASを用いたいと思う。

このAISASをタピオカミルクティーが流行るまでを例にして説明しよう。
ある日、Instagramで友達がおすすめのタピオカミルクティの写真をアップしていた(認知)
なんとなく気になりだした(興味)
ハッシュタグ検索してみると友達のタピオカミルクティは近所にあると判った(検索)
話のネタに買ってみた(購入)
美味しかったので私もInstagramにアップしてみた(共有)
以上がAISASの流れとなる。特筆すべきは購入に至るまでのスピードの速さだ。
この購入スピードを生み出しているのが「Search(検索)」である。
では検索をして何を見るのか、それは商品の口コミである。
消費者が最も信頼するのは口コミ
現代の消費者は口コミを非常に重要視する。
悪質な宣伝広告が溢れかえり、「ステマ」などのカラクリも公になった昨今、消費者は実際に商品を購入した第三者の意見しか信用しないようになった。
例えばどこの居酒屋に行くかを決める際も、Googleで星4、5の口コミがたくさん出てくるとMemory(記憶)を飛び越して行くことを決断してしまう。
そして自身も共有・拡散したいと考えSNSに口コミを投稿し、それが新たなAttention(認知)を生み出すというループを作り出すのだ。
もちろん、サービスの質が良くない場合はネガティブな口コミが広まるのであくまでも商品・サービスの質が第一であることは言うまでもない。
そして最も重要なポイントが、他人よりも知人・友人からの口コミの方が信頼度(販売効果)は爆発的に上がるということだ。
この知人・友人の口コミが集まる場所が何を隠そうSNSなのだ。
SNS上における口コミとは
ではSNSにおける口コミとは、具体的にどういったものなのか。
例えば下記のようにInstagramで、「ユニクロに行ってきた」という内容の友達の投稿がフィードに流れてきたとしよう。
当然のように投稿には「#ユニクロ」というハッシュタグが付けられている。
AISASで説明したようにこの友達の投稿自体が1つの口コミであるが、投稿が気になったユーザーは更に「#ユニクロ」をタップするだろう。
すると下記のようなページに移動する。

ご覧の通り、世界中のユーザーがユニクロの商品レビュー・着こなしコーデを投稿している。
各ユーザーも自分の投稿にたくさん「いいね」が貰えるよう、写真の加工・コンテンツ内容に工夫をほどこしている。
これらの投稿こそが口コミであり、最強の集客武器となる。
ではこのような口コミをどうやってSNS上に作り出せば良いのだろうか。
SNS上に口コミを作り出す方法
SNS上での口コミを作りだすには主に2つの方法がある。
- マストバイキャンペーンを行う
- 割引サービスの対価として来店者に投稿を促す
マストバイキャンペーンを行う
マストバイキャンペーンとは、購入した商品の写真に指定されたハッシュタグを付けて投稿することで参加できるキャンペーンである。
より多くのユーザーに参加してもらえるよう、企業は投稿したユーザーの中から抽選で賞品などを贈ることが多い。
手軽にはじめられて多くの口コミを集めやすいのがマストバイキャンペーンのメリットである。
その反面、実際に購入しているユーザーが一定数いないと成立しないため、知名度の低い中小企業向けではないというデメリットも存在する。
割引サービスの対価として来店者に投稿を促す
こちらは飲食店・美容室といった店舗型ビジネス向けの手法である。
店舗へ来店されたお客様に対し、割引サービスの対価として一人ひとりに投稿をお願いをしていく。
その際、投稿には必ず「#店名」などのハッシュタグを付けてもらうようにしよう。
地道ではあるが、個人経営店であっても着実に成果の得られる手法である。
1日1件の投稿集めを目標に続けると3ヵ月で100件近い口コミが集まる計算となる。
SNS集客の運用テクニック
ここまでで口コミの重要性を理解いただけたと思う。
口コミ集め同様に大切なのが本来のSNSアカウント運用だ。
今からご紹介する3つの運用テクニックを行うことでSNS集客の成功率は跳ね上がる。
スタッフアカウントで人間味ある投稿をする
SNS集客をはじめるほとんどの方が「美容室●●」「株式会社●●」という名前の企業アカウントを作成している。
そこがそもそもの間違いである。
SNSユーザーは人との繋がりを求めてSNSを利用しており、企業の広告宣伝に対して嫌悪感を抱いている。
そのため、企業アカウントはあくまでブランディング用途であり集客向きではない。
SNS集客をする際は、スタッフアカウントを作成して運用するのが正解である。

この成功事例としてサロン彩のInstagramアカウントをご紹介したいと思う。
サロン彩は人口2.5万人の小さな町にあるにも関わらず、Instagram集客によって数か月待ちの人気サロンへと急成長を遂げた。
投稿内容をご覧いただくと判るように下記の特徴がある。
- アカウント名は個人名で登録している
- 投稿の7割がプライベートに関する内容でビジネスの投稿は3割のみ
- ビジネス投稿も、顧客に御礼を伝えるのみでサービス宣伝はおこなっていない
投稿は「共感」「学び」「笑い」
また、投稿コンテンツは「共感」「学び」「笑い」のどれかが得られる内容が好ましい。
共感させるコンテンツは作りやすい反面、どうしてもコンテンツの質が低くなりがちなので可能な限り「学び」「笑い」の得られるコンテンツを目指そう。
学びの得られるSNS運用事例としては美容室ALBUMのInstagramアカウントが挙げられる。
投稿を通してスタイリング方法やセルフヘアカットのコツなどを情報発信しており、フォロワー数は50万人にものぼる。
また笑いの得られるSNS運用事例としては、驚かれる方も多いだろうがシャープ株式会社のTwitterアカウントが素晴らしい運用を行っている。
ヘルシオは高い。高いに理由はあるが、ヘルシオは高い。
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) September 1, 2020
現在のフォロワー数は80万人にものぼる。
初期のフォロワー作りは見込み客を狙う
SNSアカウント開設直後はフォロワーがいないため、自発的に一般ユーザーに対しいいね・フォローすることでフォロワーを増やしていく必要がある。
その際になるべくターゲティングを行った上でフォロワーを増やすべきだ。
例えば、東京の美容室のSNSアカウントが沖縄在住のフォロワーをどれだけ増やしても集客効果が出るはずもない。
なるべくなら近隣に住む20代女性をフォロワーに欲しいはずだ。
それを実現する方法はとてもシンプルである。
近隣のライバル店舗のSNSアカウントをフォローしているユーザーを狙う
また、インスタでフォロワーを増やす作業は非常に時間が掛かるので自動ツールの導入をお勧めする。
凍結リスクや増加効果の検証も解説しているので是非ご覧頂きたい。
集客におすすめのSNSとは
最後に数あるSNSの中からどのツールを選ぶべきか選定基準をお伝えしたいと思う。
おすすめはTwitter・Facebook・Instagramの中から1つ選び集中的に運用を行うことである。
上記3つの特徴は下記の通り。
国内月間アクティブユーザー数 | 4500万人 | 2600万人 | 3300万人 |
利用者の年齢層 | 10~30代 | 社会人 | 10~30代(女性比率多め) |
拡散力 | 〇 | △ | △ |
炎上のしやすさ | ◎ | △ | △ |
Twitterは最も国内での利用者数が多いSNSである。
「リツイート機能」により拡散力が非常に高いことに加え、まとめサイトに転載されやすいのの特徴の1つ。
そのため、一夜にしてフォロワーが数千人単位で増えることも多々ある。
しかしモラルに反する投稿をしてしまった場合、拡散力の高さが諸刃の剣となり大炎上してしまう恐れもあるので細心の注意を払って運用頂きたい。

Facebookは、利用者層に大きな特徴がある。
社会人、それもステータスの高い人物ほど登録率が高い傾向にあり、会社経営者をターゲットとしたビジネスの場合は最適なSNSだろう。
アルゴリズムの特性上、企業の宣伝投稿は非常に広まりにくいのも特徴の一つで、既存顧客とのコミュニケーションツールとして利用するのが好ましい。
0からの新規顧客開拓目的で使用するのはあまりお勧めできない。

上記2つに比べてユーザー数を今もなお伸ばし続けているのがInstagramである。
Twitterのような拡散性はないものの、着実にファンを増やすには最適なSNSだろう。
また、写真で商品の魅力を伝えやすいため販売・集客に結びつけやすいもの特徴の1つ、実際にユーザーの44.5%が「Instagramからの商品購入経験あり」と答えている。
今からSNS集客をはじめる方には一番おすすめしたいSNSである。

YouTubeチャンネル開設という選択肢
Twitter・Facebook・Instagramより急速に市場を拡大し続けているのがYouTubeである。
既存顧客に対して配信する目的ならば問題ないが、新規顧客開拓を目的とする場合、富山工房では基本おすすめしていない。
YouTubeチャンネルは無料で開設できるため気軽にはじめやすいが、ユーザーに求められるハードルは非常に高い。
もしはじめるなら下記の2つが最低条件となる。
- 運営チームを組む人的リソースがある
- 良質なコンテンツを週2以上のペースで配信できる
綺麗な映像編集から字幕テロップ入れまでが必要最低限の必須レベルになっている。
もうスマホでなんとなく撮影した動画ではよほどの著名人でない限り誰も観てはくれない。
どんな内容の動画をアップすべきか
企業のYouTubeチャンネルの場合、下記のようなノウハウ動画をアップするチャンネルが非常に多い。
美容室・・・ヘアセットやスタイリング方法を解説
飲食店・・・お店のレシピなどを解説
しかしこういった市場は大手企業・芸能人たちに埋め尽くされており、よほど有益で独自性のあるノウハウでない限り、価値は皆無と言っていい。
かといって素人がバラエティチャンネルを成立させるのは困難。
もし作るなら先ほどのSNS運用同様に、人間味のある動画コンテンツが良いだろう。
まとめ
この記事を今後どのようにSNS集客に行うべきかの参考にしていただきたい。
また、最も大切なことはサービス自体が良質であることだ。
どんなにSNSを上手く運用しようとも、サービスの質が低ければ集客に繋がることはない。その前提を理解した上でSNSを使ったネット集客に挑戦して頂きたい。
富山工房では、今後も市場を拡大し続けるであろうInstagramのコンサルティングサービスを行っている。
是非お気軽にご相談頂きたいと思う。

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