「WordPressだとホームページが格安で作れる」「頑張れば自分で自作もできる」など、WordPressに関する様々な情報がネット上には溢れ返っている。
そこで今回は、47都道府県1000社以上の制作会社をリサーチしてきた富山工房が本当の料金相場を解説したいと思う。
- WordPressでホームページ作成する料金相場
- ホームページ作成費用を値切る3つのコツ
- 自作する場合の必要経費と作成方法
世界中のホームページの33%を構築する「WordPress」とは
WordPressとは、簡単に言うとホームページ・ブログ作りを簡単にしてくれるオープンソースのソフトウェアである。
CMS(コンテンツ管理システム)において世界No.1のシェアを誇り、インターネット上に存在するWebサイトの33%はWordPressによって構築されているのだ。
45% of the websites use none of the content management systems that we monitor.
WordPress is used by 33.0% of all the websites, that is a content management system market share of 60.0%.翻訳(Webサイトの45%が、当社が監視しているコンテンツ管理システムを一切使用していません。
w3techs
WordPressはすべてのWebサイトの33.0%で使用されています。つまり、コンテンツ管理システムの市場シェアは60.0%です。)
2003年の公開以降、オープンソースであるがゆえに世界中の様々な人たちが開発に関わり、今もなお進化し続けている。
WordPressを導入している有名企業
一昔前までCMSにより作られたホームページは、簡易的・安物といったネガティブなイメージを持たれていたが、その性能の高さが注目され、近年では様々な大企業がホームページをWordPressで構築している。
そのいくつかの例をご紹介したいと思う。
如何だろう、誰もが知っているような大企業でもWordPressは採用されているのだ。
また、WordPressは「初心者でも簡単にホームページが作れる」といった触れ込みでも有名である。
その視点での解説もしておきたい。
WordPressでホームページを自作した場合の料金相場
WordPressでホームページを自作する場合でも、下記5点において費用が発生する。
レンタルサーバー(必須) | 年間1~2万円 |
ドメイン(必須) | 年間数百~数千円 |
SSL(任意) | 無料~年間20万円 |
テーマ(任意) | 2万円~4万円 |
プラグイン(任意) | 無料~ |
自作でもなんだかんだ数万円は掛かるのね!
更に膨大な作業時間もpriceless
また、「レンタルサーバー」「ドメイン」といった専門用語をご存知ない方に向け、少しだけ各項目について解説をしておきたいと思う。
レンタルサーバー(年間1~2万円)
サーバーとは、インターネット上にホームページを建てるために必要な空間である。
家を建てるために土地が要るように、ホームページを作るにはサーバーが必須となる。
また、簡単にサーバーを借りることのできるレンタルサーバーというサービスがあり、代表的なサービスとして以下3社が挙げられる。
サービス名 | 料金 |
---|---|
エックスサーバー | 月額990円~ |
さくらのレンタルサーバー | 月額425円~ |
ロリポップ! | 月額220円~ |
また、レンタルサーバーはあまり安いサービスの利用をお勧めしない。
割高ではあるが、セキュリティ等もしっかりとしているエックスサーバーの使用をお勧めしたい。
エックスサーバーに袖の下もらってんな?
貰えるか!
ドメイン(年間数百円~数千円)
ドメインとは、〇〇〇.comのような文字列の事を指す。
ドメインはインターネット上におけるホームページの住所の役割を持っており、ホームページを作成するにあたって必ず必要となる。
ドメイン販売サービスとして代表的なものに「ムームードメイン」「お名前.com」が挙げられるが、エックスサーバーのサイト内でもサーバーと合わせて購入できる.。
ホームページ自作を少しでも簡単に進めたい方はサーバーと一緒に取得してしまうのが良いだろう。
SSL(無料~年間20万円)
SSL(暗号通信化)とは、通信情報を暗号化することで利用者の個人情報を保護するセキュリティ対策である。
GoogleでもWebサイトのSSL化を推奨している。
そのため、Googlechrome等ではSSLの有無を見分けやすくするため、SSL未対応のサイトを閲覧すると「保護されていない通信」といった警告文が表示されるようになっている。
猫とドメインは保護しよう!
正しいこと言ってるけど殴りたい・・
また、ほとんどのレンタルサーバーで無料SSLサービスが付いているので安心してほしい。
念のため、レンタルサーバーを契約する際は無料SSLがあるかも合わせて確認しておこう。
テーマ(2万円~4万円)
テーマとは、WordPressサイト全体のデザインを変える一式セットを指す。
着せ替え人形の洋服と言えば想像しやすいかも知れない。
WordPressのテーマには無料~数千円程度のものも多く販売されているが、ほとんどが海外製品だったりブログサイト用のテーマである。
企業のホームページに最適なテーマはごく一部に限られており、代表的なサービスに「TCD」が挙げられる。
綺麗なデザインのテーマは2万円~4万円が相場となっている。
プラグイン(無料~)
プラグインとは、WordPressサイトに特定の機能を付けるための機能である。
また、一般的な企業ホームページで利用されるプラグインはほぼ無料で利用できるので安心してほしい。
例えば、問い合わせフォーム・画像の自動サイズ変更・SNS埋め込みなども全て無料で実装可能である。
しかし、下記のような有料プラグインも存在するので念のため覚えておこう。
Pochipp Pro | Amazon・楽天と連携して商品販売をする | 月額400円 |
Aurora Heatmap | アクセス数や訪問者の動きを計測する | 月額2,790円~ |
以上でWordPressでホームページを自作する場合の費用説明は終了となる。
これらの費用に加えて50~100時間程度の作業が必要となるが、もし本気で自作に取り組みたい方は下記記事を参考に進めて欲しい。
ドメイン・レンタルサーバーの選定・取得方法からホームページ完成までの解説を全て掲載している。
WordPressでホームページ作成を外注した場合の料金相場
続いて、WordPressでのホームページ作成を制作会社やフリーランスに依頼した場合の料金相場を見てみよう。
いきなり結論になってしまうが、料金相場は下記のとおり。
結論:ホームページ作成料金の相場は40~60万円
制作会社/小規模サイト | 20~40万円 |
制作会社/中規模サイト | 40~100万円 |
制作会社/大規模サイト | 100万円~ |
フリーランス | 制作会社に比べて2~3割安価な傾向 |
ホームページの作成料金は必要なページ数によって全く異なるが、中央値は40~60万円と考えて問題ない。
富山工房では、制作会社マップの作成にあたり、これまで47都道府県1000社以上の制作会社を調査してきた。
その結果、導き出した数値である。
よっぽどヒマなんだなこの会社w
・・・後ろに社長いるぞ
ホームページ作成料金の詳しい内訳
また、制作会社に依頼した場合に最もよく見られるのが以下のような発注内容である。
ページ数 | 20ページ |
デザイン | オリジナル |
見積もり金額 | 50万円 |
制作期間 | 2~3ヵ月 |
中小企業のホームページを外注するとだいたい上記のような内容になるが、料金の詳しい内訳は下記のとおり。
ディレクション費 | 50,000円 |
設計費 | 制作費の10% |
デザイン費(TOPページ) | 50,000円×1P |
デザイン費(下層ページ) | 10,000円×19P |
コーディング費(TOPページ) | 30,000円×1P |
コーディング費(下層ページ) | 7,000円×19P |
合計金額 | 498,300円 |
また、WordPressでホームページを作成すると保守管理費も必ず必要になる。
その点についても簡単に触れておきたい。
WordPressの保守管理費は必要経費
保守管理とは、セキュリティ・最新の更新状態を保つための業務である。
WordPressで作られたホームページにおける保守管理費の相場は下記のとおり。
価格帯 | 対応サービス |
---|---|
月額5,000円~1万円 | セキュリティ・軽微な修正代行 |
月額1万円~2万円 | セキュリティ・軽微な修正代行・アクセス解析 |
月額2万円~ | セキュリティ・軽微な修正代行・アクセス解析・SEO対策等 |
保守管理費の中央値は月額1万円程度であり、決してバカにならない出費である。
そのため、ランニングコストを省くために保守管理は依頼せずに自身で管理される企業も多いが、WordPress製のホームページの場合は必ず保守管理もセットで依頼すべきだ。
その理由は下記のとおり。
WordPressで作られたサイトは機能が豊富である反面、セキュリティの気弱性も高い。
保守管理費がなければ毎月お寿司食べれるのに!
バイトのシフト増やそうぜ
事実、富山工房でも、他社でホームページを作り保守管理は不要と言われたものの、ハッキング等の被害に遭われてご相談いただくケースが非常に多い。
WordPressの料金を抑える3つの値切りポイント
また、WordPressに限らずホームページ制作費を抑える値切りポイントは下記3点になる。
- 県内外で最低3社から見積もりを取る
- 一括見積サイトを利用しない
- 写真&テキストを自分で用意する
それぞれについて簡単に説明したいと思う。
県内外で最低3社から見積もりを取る
複数の制作会社から見積もりを取る際、ほとんどの方が同県の業者だけから見積もりを取る傾向にある。
しかし制作会社同士が横並びの価格設定をしており、相場料金が全国平均に比べて非常に高額な都道府県が実際にいくつか存在する。
実際に提携企業から見積もりデータをいただいた結果、同じ依頼内容であっても県によって以下の違いが生じた。
東北地方の某県(5社平均) | 平均465,000円 |
関東地区の某県(4社平均) | 平均516,000円 |
九州地方の某県(6社平均) | 平均361,000円 |
東北の某県って〇〇県だよね?www
特定ヤメロ
一括見積サイトを利用しない
また、近年増えつつある一括見積サイトはどこも「ヒアリング&一括見積もりが全て無料」を謳っている。
実際にユーザーは無料でサービス利用できるものの、紹介された制作会社は見積りサイトに対して以下のような料金を支払っている。
A社 | 案件一件あたり3万円 |
W社 | 案件1件あたり2万円+製作費の20% |
もちろん上記の料金はホームページ制作費に見えない形で上乗せされている。
W社って株式会社〇〇だよね?www
だから特定ヤメロバカ
一括見積りは便利な反面、結果的に制作料金が割高になってしまう。
そのため、見積もりは自分で様々な制作会社をリサーチしながら行うべきだ。
写真&テキストを自分で用意する
最後の値切りポイントが、ホームページへ掲載する写真とテキストの用意についてである。
写真撮影を依頼した場合、出張撮影費でおおよそ3~5万円の費用が必要となる。
昨今ではスマートフォンで十分画質の綺麗な写真が撮影できるため、可能ならば自身で撮影をすべきだ。
また、ページ内のテキストも自分で作成することで柔軟な制作会社であれば制作費の5~10%を削減できるケースもある。
以上が、作成料金を抑えるためのポイントとなる。
【復習】WordPressでホームページを作る3つのメリット
最後に、あなたのホームページは本当にWordPressで作る必要があるのか考えてみたい。
世界中の企業がWordPressを使ってホームページを作るのは以下3点のメリットがあるからだ。
- ブログなどを自分で更新できる
- 各種機能が簡単に実装できる
- 基本的なSEO対策も施されている
上記3点があなたにとって必要なのか確認してみよう。
ブログなどを自分で更新できる
一昔前まで、ホームページはHTMLファイル(静的ページ)で作る他に方法がなかった。
HTMLファイルを扱うには専門的知識が必要なため、例えばホームページ上の文字を一文字変えるだけでも制作会社に依頼をして、都度変更料金を支払う必要があったのだ。
しかしWordPressには下記のような管理画面があり、Wordを操作する感覚でページ編集が可能となる。
各種機能が簡単に実装できる
また、プラグインという拡張機能を使うことで簡単に様々な機能を実装することができる。
例えば、無料で利用できるプラグインには下記のようなものが存在する。
Contact Form 7 | 問い合わせフォームを設置する |
Akismet | スパムメールを防止する |
BackWPup | 自動でサイトのバックアップを取る |
WordPress Popular Posts | ブログの人気記事ランキングを作る |
Smash Balloon Social Photo Feed | インスタの投稿を連携表示させる |
基本的なSEO対策も施されている
更にWordPressは、検索順位を決める要因であるSEOの面でも優秀なCMSとして有名です。
WordPress is a great choice
WordPress automatically solves a ton of SEO issues.
WordPress takes care of 80-90% of
(the mechanics of)Search Engine Optimization (SEO)翻訳(ワードプレスを選ぶことは、非常に良い選択です。なぜなら、ワードプレスは、SEOに関する多くの問題を自動的に解決してくれて、SEO(サーチエンジン最適化)の手法の80%~90%に対応するように作られているからです。)
Google検索エンジン開発責任者 Matt Cutts氏のコメント
WordPressの料金相場まとめ
以上、WordPressでホームページを作成した際の料金相場について解説させて頂いた。
ホームページに掛かる費用は一概にいくらとは言えない。
自身のビジネスにはどれくらいの料金を掛けてホームページを作るのが適切なのか、自身でリサーチして理解していくのが理想である。
また、そういった事を深く理解していることが、不正な高額請求を防ぐための最も有効な手段にもなる。
富山工房でもWordPressでのホームページ制作を承っているので、お困りの方は是非ご相談頂ければと思う。
最後に宣伝したがった!
赦したれ