ホームページを作ろうとする際に、はじめてWixという言葉を知る方も多いだろう。
Wixはイスラエルで生まれたホームページ作成ツールであり、利用者が2億人を超える。
基本的には無料で使えてしまうものの、本当にデメリットはないのか等、心配になる方も多いはずだ。
そこでこの記事では、Web制作会社である私たちがWixのデメリットや注意点などを解説したいと思う。
ウ、ウェックス?
志村けんさんみたいなイントネーションやめて
Wix(ウィックス)とは?
設立 | 2006年10月5日 |
本社 | テルアビブ (イスラエル) |
従業員数 | 5,000名 (2022年) |
Webサイト | https://www.wix.com/ |
Wixとは、誰にでも簡単にホームページが作成できるように開発されたツールだ。
国内より海外での人気が特に高く、2021年には利用者が2億人を突破している。
え、200万人のまちがいでは?
マジで2億なんです
おそらく「無料で綺麗なホームページが作れる!」というイメージをWixに持たれている方は多いと思うが、そもそも何故こんなにも優れたサービスが無料で利用できるのだろうか?
当たり前の話だが、Wixはボランティア団体ではない。
無料で使えるのには理由があるので、その点について触れておきたいと思う。
Wixはどうして無料で使えるのか
Wixでは、無料プランで作られたホームページには下記画像にあるオレンジ枠内のような広告が表示されるようになっている。
つまり自分のホームページがWixの広告塔として使われることになり、その対価として無料でサービス利用することが許されるのだ。
上手いな、クロスメディア戦略ってやつですね
いや全然違う
趣味・サークルのホームページであれば広告が表示されていても問題ないだろうが、企業のホームページを作る場合は取引先からの信頼を損なう可能性もあるのでお勧めしない。
しかし月額900円~の有料プランに加入すれば広告枠を消すことができるので安心して頂きたい。
有料プランは月額900円~3,800円まで7種類のプランが用意されており、その詳細については料金プラン比較を参考にして頂きたい。
Wixを利用するメリット
では、ホームページ作成ツールとしてWixを選ぶことにどのようなメリットがあるのだろうか。
主なメリットは以下の通りだ。
- 操作性が簡単である
- テンプレートの種類が豊富
- SEO設定に対応している
- 機能が充実している
では次の項目で詳しく見ていこう。
操作性が簡単である
WixはHTMLやCSSなど、ホームページを作成するのに必要なプログラミング知識が全くない方でも簡単にホームページが作れてしまう。
最初に「業種」「必要な機能」「スタイル(デザイン)」などいくつかの質問をされるので、その質問に答えるだけでAIがサイトを自動生成してくれるのだ。
「画像を変えたい」「ボタンの位置を変えたい」などの細かなカスタマイズもドラッグ&ドロップで全て可能。
もちろん、生成されるWebサイトはレスポンシブデザインなのでスマートフォンやタブレット等にも対応している。
デザインテンプレートの種類が豊富
Wixでは500種類以上ものデザインテンプレートが用意されており、その中から好きなテンプレートを選ぶことでWebサイトのデザインを決めることができる。
ホームページが無料で作成できるツールはほかにも多数あるが、業種別にデザインテンプレートがここまで豊富にそろえられているのはWixにしかない魅力だ。デザインにこだわりたいものの、ホームページの専門的な知識や技術がない方におすすめのツールと言えるだろう。
SEO設定に対応している
SEOとは検索エンジン最適化の略で、Googleなどの検索エンジンでキーワードを検索した際、自身のホームページの掲載順位を上位化させるための対策のことだ。このSEOを行うことで新規顧客の流入が見込める。
このSEOを保管するためWixには「Wix SEO Wiz」という機能が用意されており、このWix SEO Wizを利用することで専門知識のない方でも基本的なSEO対策を行うことが可能となる。
基本的なというところが引っ掛かるなぁ
珍しく察しが良いね
ただし、Wix SEO Wizを使ったからといってすぐに上位表示できるほどSEOは甘くないので、上位表示化が必要な場合は別途勉強をすることをお勧めしたい。
ホームページに必要なSEO対策については下記記事にて解説しているので参考にご覧いただきたい。
機能が充実している
Wixは機能が豊富にそろっているため、幅広い業種・業態・規模のホームページが作成できる。
例えば、問い合わせフォームや有料会員限定のホームページ、商品販売機能、予約フォームなどを導入するのも簡単だ。
またそのほかにも、アプリを活用することで機能を拡張することが可能。
このアプリの種類は200種類以上あり、クーポンコードの発行やニュースレター配信など様々なな機能が揃えられている。
以上がWixを利用するメリットになる。
では次にデメリットの方も観ていきたい。
Wixを利用するデメリット
Wixを利用する場合に考えられる主なデメリットは以下の通りだ。
- 途中でデザイン変更できない
- ビジネス利用なら有料プランへの加入が必要
- バックアップ機能がない
それぞれについて詳しく見ていこう。
途中でデザイン変更できない
先に説明したように、Wixでホームページ作成を行う場合はまず始めにテンプレートのデザインを選択する必要がある。
しかしWixでは、このテンプレートを1度決定してしまうとその後の変更ができない。もし途中で「あっちのテンプレートが良かったかも・・」と感じてもデザインが変えられないのである。
そのためデザインは慎重に検討する必要がある。
もしどのようなデザインが良いか判断できない場合は、なるべくシンプルなデザインにするのがお勧めだ。
ビジネス利用なら有料プラン加入は必須
Wixは無料プランであっても基本的な機能が利用できる反面、下記2点の制限がついてしまう。
- Wixの広告がホームページに表示される
- 独自ドメインが取得できない
Wix広告については冒頭でもこの記事の冒頭でも触れているので割愛させていただく。
2つ目の独自ドメインとは、〇〇.comや△△.jpのようなURLのことで、Wixの無料プランではサイトのURLが以下のような文字列になってしまう。
https://ユーザー名.wixsite.com/サイト名
上記のようなURLはサブドメインと呼ばれ、Wixを使ってサイトを作成していることが丸わかりになってしまう他、企業の信頼性にも影響してくる。
実際、多くのWixユーザーがこのドメイン問題で悩んだ経験を持っている。
ドメインはホームページにおいて非常に重要なものなので、もしあまり知識がなく話を理解できない方は、下記記事をご覧いただきたい。
バックアップ機能がない
バックアップという言葉の意味をご存じだろうか?
もしご存じでない場合はしっかりと覚えておこう。
システム異常や装置の故障などによるデータの破損に備えて、ディスクの内容を複製し、別の記憶装置やメディアに保存すること。
コトバンク
ぼくにもバックアップ機能ついてます!
頻繁にデータ異常起こしてるからね
このバックアップは、ホームページ等のWebサイト管理においてほぼ必須の業務となる。
しかしWixにはデータを書き出す機能がないことからデータのバックアップが行えない。
もしWixがサーバートラブルを起こしたり、サービス提供をストップした場合は自身のサイト内のデータが全て消えてしまう危険性もあるため、そのデメリットも理解しておこう。
Wixの料金プラン比較
2022年6月現在、Wixでは料金を「ホームページプラン」と「ビジネス&Eコマースプラン」の2種類で展開。
ホームページプランは、会社のホームページ作成に適しており下記のような料金プランとなっている。
VIP 月額2,700円 | アドバンス 月額1,500円 | ベーシック 月額900円 | |
---|---|---|---|
独自ドメイン | 〇 | 〇 | 〇 |
広告非表示 | 〇 | 〇 | 〇 |
常時SSL | 〇 | 〇 | 〇 |
サポート | 24時間優先対応 | 24時間対応 | 24時間対応 |
データ容量 | 35 GB | 10 GB | 3 GB |
サイト解析 | 〇 | 〇 | |
帯域幅 | 無制限 | 無制限 | 2 GB |
ロゴ作成 | 〇 |
専門用語を解説しておくと、常時SSLとは個人情報保護のためのセキュリティであり、帯域幅はスムーズにホームページを読み込むために必要なデータの転送量で、数字が大きいほどスピーディーに読み込める。
独自ドメインの取得だけであれば月500円からでも利用可能だが、広告の非表示は月900円以上のプランを選ばなければならない。
次に、ビジネス&EコマースプランはECサイト(ネットショップ)を作りたい方に適しており、料金プランは下記のようになっている。
ビジネスVIP 月額3,800円 | ビジネスプラス 月額2,700円 | ビジネス 月額1,800円 | |
---|---|---|---|
オンライン決済 | 〇 | 〇 | 〇 |
顧客アカウント機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
独自ドメイン | 〇 | 〇 | 〇 |
広告非常時 | 〇 | 〇 | 〇 |
サポート | 24時間優先対応 | 24時間対応 | 24時間対応 |
複数通貨対応 | 〇 | 〇 | |
サブスク機能 | 〇 | 〇 | |
サイト解析 | 〇 |
なおビジネス&Eコマースプランは、上記表以外にも機能やサービスなどが豊富に用意されているため、気になる方はWixの料金プラン詳細からチェックしてほしい。
Wixの活用したい無料アプリ
前述したように、Wixにはさまざまなアプリが用意されており、そのアプリを使うことで機能を拡張することができる。
そこで、サイトを作成した際に是非活用すべきおすすめのアプリをいくつかご紹介しておきたい。
- Wixチャット
- Wixブログ
- Wixストア
Wix確定申告もおすすめ
ねーよそんなの
では次の項目で詳しく見ていこう。
Wixチャット
Wixチャットは、サイト上にチャット機能を加えることで、訪問者からの問い合わせにリアルタイムで答えることのできる機能である。
チャットへの返信はスマホからでも可能になっており、テンプレートを使っての自動返信にも対応している。
顧客の取り逃しを防ぐために有効な手段の1つだ。
Wixブログ
Wixブログはその名の通り、サイト内にブログ機能を設けるアプリである。
ブログ記事の見栄えを良くする装飾機能も豊かでスマホから記事投稿も可能。
また、ブログ記事内に広告や定期購入リンクを貼って収益化することもできてしまう。
Wixストア
Wixストアは、ネットショップ作成を可能にするアプリで、以下のような本格的なネットショップが簡単に作れてしまう。
受注管理、在庫管理、配送などをWix内で全て管理可能。また、Instagramと連携することでInstagram内で商品を販売することもできるのだ。
Wixの使い方
Wixを使ってホームページを作成するには、大まかに以下のような流れで作業を行っていく。
質問に答えながらデザインテンプレートを選ぶ
仮完成したホームページを自分好みにカスタマイズしていく
最後に、サイトのURLを設定した上で公開を行う
これらの詳しい方法については、以下の記事で詳しく紹介しているため、これからWixの基本的な操作方法を知りたい方にはぜひ参考にしてほしい。
WIxとJimdoどっちがおすすめ?
よくWixと比較されるホームページ作成ツールとして「Jimdo」がある。
Jimdoとは、ドイツに本社を置くJimdo GmbH社が提供しているツールであり、Wixと同様に専門的な知識がなくとも簡単にホームページが作成できる。
以下の記事ではJimdoの基本的な知識から料金プランの比較、基本的な操作の流れなどを紹介しているため、Wixと比較しどちらが自身のホームページを作成するのに適しているのかをチェックしてほしい。
まとめ
今回は、Wixがどのようなホームページ作成ツールかを、メリット・デメリット、料金プランの比較、利用できる機能などと共に紹介した。
Wixは誰でも簡単にホームページが作成できる上、機能も豊富でさまざまな業種・業態にも対応できる。ぜひうまく活用して、あなたの趣味やビジネスの助けにしてほしい。
mixiっていいね!
・・・話聞いてた?