Googleマイビジネスを運用していると、ネガティブな口コミへの対応に頭を悩ませる事も出てくるかと思います。
口コミを削除したいけど削除要請の方法が解からないといった内容のご相談もよく頂きます。
今回の記事では、削除できる口コミと削除できない口コミの判別方法、そして実際の削除までの手順を解説していきたいと思います。
削除できない口コミとは
お店にとって悪い影響を与えかねないネガティブな口コミ。そういった口コミを自由に削除できるのかというと決してそうではありません。
- 店員の態度が悪い
- 駐車場が狭くて停めにくい
- 料理が冷めている
上記のようなネガティブな口コミであっても、内容が事実である場合は削除することができません。
そういったマイナス評価も含め、ユーザーがお店選びをする際の重要な情報になるからです。
しかし、Googleの定めるポリシーに違反している口コミに関してはGoogleに対して削除依頼を申請することができます。
Googleの口コミに関するポリシー
Googleは、不適切な口コミを判断する基準として9つの項目を設定しています。
削除したい口コミがある場合は、以下の項目のどれかに該当するかをチェックしてください。
また、これらのポリシーは口コミだけではなく、画像や動画などにも適用されます。
気づかない内に自身のリスティングがポリシー違反していたといった事態を招かないよう、しっかりポリシーを把握して管理していきましょう。
スパムと虚偽
スパムとは、複数の端末を用いるなどして同じ内容のコンテンツを何度も投稿する行為を指します。
また、虚偽とは事実とは異なる内容を投稿して印象を操作しようとすることです。
関連性がない
その場所に関係のない内容、またビジネスに関係のない個人的な不満といった内容の口コミがこれに該当します。
制限されている
タバコ・アルコール・ギャンブル・成人向けサービスといった、規制されている商品・サービスの販売を促すようなフレーズや画像がこれに該当します。
また、一部コンテンツについてはポリシーから除外されています。
これらの商品を偶発的に描写しているコンテンツについては、このポリシーから除外されます。以下に例を示します:
・メニューの画像。
・メインの被写体ではないが、アルコール飲料が見える画像。
投稿コンテンツに関するポリシー
違法な内容
法律・条令に反している、またはそれを描写したコンテンツのことを指します。
口コミ以外にも著作権違反の画像なども含まれます。何気なくインターネット上で拾った画像などをアップロードしていないか気をつけましょう。
露骨な性的コンテンツ
「露骨」の具体的な境界線は説明されていませんが、Googleはアダルトコンテンツを非常に厳しく取り締まります。
例えば、Googleが提供するアドセンス広告などは水着姿の人物が写っているだけでもアカウント停止・削除等のペナルティを課されます。もちろん口コミのテキスト部分に関しても同様です。
中傷的・不適切
その場所のサービスを事実に基づいた上でマイナス評価することは問題ありませんが、その表現方法が冒涜的、侮辱的であることは許されません。
また、個人を威嚇・中傷するようなコンテンツもこれに該当します。
なりすまし・利害に関するクチコミ
第三者になりすます行為を指します。
高評価の口コミ投稿を従業員に投稿させたり、お客様に無理に書かせた口コミがこれに該当します。
また、ライバル店の印象を操作するために悪意的に投稿された口コミも含まれます。
ポリシーに反する口コミの削除方法
口コミ内容が上記ポリシーのどれかに該当している場合、Googleに削除の申請をすることができます。
削除依頼の申請をする方法は2通りあります。
- Googleマイビジネスのオーナー確認を済ませている場合
- Googleマイビジネスのオーナー確認を済ませていない場合
両方とも簡単なので以下を参考にして進めましょう。
Googleマイビジネスのオーナ確認を済ませている場合
オーナー確認を済ませることは情報の信頼性を高めることに繋がります。少しでも早く削除されるよう、Googleマイビジネスの管理画面から削除依頼ををするのが最も確実な手段です。
管理画面にログイン後、左メニューにあるクチコミをクリックします。
するとこれまで投稿されたクチコミが一覧となって表示されるので、該当するクチコミの右上のマークをクリックしましょう。
するといくつかの選択肢が表示されるので、「不適切なクチコミとして報告」をクリックします。
次にポリシー違反の報告フォームが開くので、メールアドレスの入力と違反箇所を選択を済ませてからGoolgeに送信しましょう。
オーナー確認を済ませていない場合
もしあなたがオーナー確認を済ませていない場合、Googleマイビジネスのリスティング上から直接削除申請をすることもできます。
この場合は、ローカル検索結果に表示される該当口コミのレビュー上部にある旗マークをクリックします。
するとポリシー違反の報告フォームが開くので、メールアドレスの入力と違反箇所を選択を済ませてからGoolgeに送信しましょう。
このようにリスティング上から削除申請を出すほうが簡易的ですが、なるべくGoogleマイビジネスの管理画面から削除申請を出すようにしましょう。
オーナー確認の方法が解らない方は以下の記事を参考に進めてください。
口コミが消えるまでの期間
ポリシー違反の報告フォームから削除要請を出した後、実際に口コミが削除されるまでの期間は決まっていません。
2、3日で削除されることもあれば、10日以上の日数が掛かってしまうこともあります。
また、自身がポリシー違反していると思っていても、Google側にセーフだと判断された口コミは削除されません。
違反に該当しない口コミへの対処方
逆にどのポリシーにも違反していない口コミである場合、あなたのビジネスにとってマイナスに影響する口コミであっても削除することはできません。
一見邪険にされがちなネガティブな口コミですが、捉え方によっては「商品・サービスを改善するためのヒント」と取ることもできます。
ネガティブな口コミに対しては、必ず誠意を持って返信するように心掛けましょう。
そういった真摯な対応含め、他閲覧者は評価してくれるでしょう。
一番の悪手は、ネガティブな口コミを放置してしまうことです。
ネガティブMEOへの対処法
MEOとは、ローカル検索での自社のマイビジネス掲載順位を上げる施策のことを指します。
その逆に、他社の掲載順位を下げるための施策をネガティブMEOと富山工房では呼んでいます。
具体的には、ライバル店のマイビジネスに意図的に悪い内容の口コミを投稿する等の行為です。
こういった行為はGoogleのポリシーの「なりすまし・利害に関するコンテンツ」に該当しますが、実際のところはなりすましかどうかを全て正しく判断することはGoogleであっても不可能です。
口コミ投稿するためのGoogleアカウントは何個でも自由に作れてしまうため、簡単にネガティブMEOはできてしまいます。
ネガティブMEOの標的にされている確信がある、かつGoogleに口コミ削除の依頼をしても動いてくれない場合、今のところ有効な手立てはありません。
こういった状況に陥った場合のストレスは想像を絶するもので、つい頭に血が昇って口コミに対して攻撃的な返信などをしてしまいがちですが、これは絶対に止めましょう。
そういった行動をも逆手に取られ、返信内容のスクリーンショットを余所の掲示板サイトにアップされるなどの攻撃を受ける可能性もあります。
残念なことに日本のネットモラルは非常に低く、それを抑制するための法整備も整っていません。
万が一、そういった状況に陥ったときは弁護士へ相談しましょう。