SEO攻略においてロングテールキーワードは必要不可欠である。
あなたがもし何かしらのビッグキーワードにおける上位表示を狙っているならば、この記事を読むことでまず何をすべきかといった明確な道筋がわかるようになっていただけるだろう。
そこでこの記事では、ロングテールキーワードの本質からピックアップするための具体的手順までを解説したいと思う。
- ロングテールキーワードによって得られるメリット
- ロングテールキーワード一覧のピックアップ手順
- SEOでのロングテールキーワードの使い方
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ロングテールキーワードとは
全ての検索キーワードは検索ボリューム(検索される回数)の大小によって以下の3つに分類される。
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- ロングテールキーワード(ニッチキーワード)
最初にこの3つについて簡単に解説しておきたいと思う。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、Google・Yahoo!といった検索エンジンでの検索ボリューム(検索される回数)の大きいキーワードのことを指す。
月間の検索ボリュームが10,000回以上のキーワードが該当し、具体的には、「英会話」「美容室」などの1単語のキーワードがビッグキーワードにあたる。
検索ボリュームが大きいので上位表示を狙うライバルも多く、SEO難易度が非常に高い。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、ビッグキーワードの次点で検索ボリュームの大きいキーワードを指す。
月間の検索ボリュームが1,000~10,000回のキーワードが該当し、1単語もしくは「英会話 教室」「美容室 渋谷」などの2単語で構成されるキーワードが多い。
ロングテールキーワード
ロングテールキーワードとは、ミドルキーワードよりも検索ボリュームの少ないキーワードを指す。
月間の検索ボリュームが1000回以下で、具体的には「英会話 教室 比較」「美容室 渋谷 格安」などの3~4単語で構成されるキーワードがロングテールキーワードにあたる。
ロングテールキーワードはビッグ・ミドルキーワードに比べて検索ボリュームは小さいが、上位表示を狙うライバルも少ないのでSEO難易度が低い。
ロングテール戦略の絶大な効果
ここまでで3つのキーワードの特徴をご理解いただけたと思う。
しかし何故、検索ボリュームの小さなキーワードが重要になってくるのか不思議に思われる方も多いだろう。
道理で考えるならばより多くの人が検索するビッグキーワードを攻めるべきはずだ。
もともとロングテール理論とは、米「ワイヤード」編集長クリス・アンダーソン氏が提唱したWeb商品販売戦略の1つだった。
人気商品(ビッグキーワード)だけに頼らず、その後ろに埋もれている無数のニッチ商品(ロングテールキーワード)を販売することで全体の売上高を成長させるといった理論である。
その最たる成功例がAmazonだ。
Amazonには日本国内だけで1億品以上の商品が販売されているが、売れ筋の人気商品というのは実はごく僅かしかない。
登録されている商品の80%近くは、月に一冊売れるかどうかといったニッチ商品である。
そしてAmazon全体の売上高のほとんどが、この無数に存在するニッチ商品群から生み出されているのだ。
これがロングテール戦略である。
ロングテールキーワードのSEO効果
また、このロングテール理論はSEOにおいても同様の効果が見られる。
下記表は弊社クライアント様のWebサイトへのアクセス流入元となった検索キーワードを抜き出し、ビッグ・ミドル・ロングテールキーワードに分類した結果データだ。
ビッグ・ミドルキーワード | ロングテールキーワード | |
クライアントA | 20.5% | 79.5% |
クライアントB | 18.2% | 81.8% |
クライアントC | 24.1% | 75.9% |
ご覧の通り、ビッグキーワード検索からアクセスするユーザーというのは20%前後、残り80%近くのユーザーはロングテールキーワードの検索から生み出されている。
つまりロングテール戦略を行わないことはアクセスの80%を捨てることと言っても過言ではないのだ。
ロングテールキーワードから得られるメリット
また、ロングテールキーワードは以下のような性質を持ち合わせている。
- コンバージョン率が高い
- ビッグキーワードの上位表示に繋がる
この2つがどういうことなのかも簡単に解説しておきたい。
コンバージョン率が高い
ロングテールキーワードからの流入アクセスは何故コンバージョンに結び付きやすいのだろうか。
コンバージョンとは、商品購入・資料請求・来店予約などのサイト内における最終成果地点を指す。また、コンバージョン率とはアクセス数に対してどれだけコンバージョンに結び付いたかをあらわす指標である。
例えば、「英会話」というビッグキーワードで検索をするユーザーの目的・検索意図は何なのかを考えてみて欲しい。
英会話教室を探しているユーザー以外にも、英会話教室の求人情報・英会話の参考書を探しているなど様々な検索意図が存在するはずだ。
一方、「英会話 教室 体験」などのキーワードで検索する人は検索意図が明確である。
この場合、ほぼ確実に英会話教室への入会を検討しているユーザーであるのがお判りいただけるだろう。
ビッグキーワードの上位表示に繋がる
ビッグキーワードでの上位表示を狙う際、ロングテールキーワードのコンテンツ(ブログ記事など)を作り続けることが有効な手段となる。
例えば、「英会話 教室」というキーワードから派生するロングテールキーワードである「英会話 教室 比較」「英会話 教室 無料」に関するコンテンツ(ブログ記事など)を増やすことで「英会話 教室」においても上位表示が可能となる。
先ほど説明したように、ビッグ・ミドルキーワードには様々な検索意図が隠されている。
そしてその検索意図はロングテールキーワードとなって表れる。
隠された検索意図をロングテールキーワードから汲み取り、コンテンツにより網羅することがビッグ・ミドルキーワードの上位表示に成功する唯一の手法といっても良いだろう。
ロングテールキーワードの探し方
では実際に自身のサイトにとって必要なロングテールキーワードを調べる手順を解説したいと思う。
キーワードプランナーでミドルキーワードを抽出する
まずはキーワード選定の定番ツールであるキーワードプランナーを使ってロングテールキーワードを洗い出す。
キーワードプランナーにアクセス後、「新しいキーワードを見つける」をクリックする。
次に商品・サービス名を入力するのだが、今回は「英会話」と入力してみたいと思う。入力後、「結果を表示」をクリックする。
すると検索結果に「英会話」に関連する検索キーワードが一覧となって表示される。
キーワードプランナーでは、主に「英会話」というビッグキーワードから派生するミドルキーワードを集めることが目的となる。
今回は検索結果に出てきた「オンライン 英会話」というミドルキーワードの検索意図を分解してロングテールキーワードを探っていきたい。
goodkeywordでロングテールに分解する
次に、キーワードプランナーで抽出したミドルキーワードをgoodkeywordを使ってロングテールキーワードに分解する作業になる。
ロングテールキーワードに分解する方法は非常に簡単で、goodkeywordにアクセスをして検索窓に先ほど抽出したミドルキーワードを入力>「検索」をクリックするだけである。
そして検索結果に出てくる「英会話 オンライン 比較」「英会話 オンライン 中学生」というキーワード全てがロングテールキーワードとなる。
ロングテールキーワードによるSEO戦略
ロングテールキーワードの抽出は非常に面倒な作業ではあるが難易度としては低い。
根気さえあれば誰にでも可能だろう。
この抽出したロングテールキーワードを元に、次はブログ記事などのコンテンツ作成のステップに移る。
このコンテンツの質次第でロング―テールSEOの成果は大きく変わってくるため、コンテンツ作成は非常に重要な作業である。
SEOを意識したブログ記事作成のコツは別記事にまとめているのでよければ参考にしていただきたい。
>>SEOに効くブログ記事の書き方
まとめ
以上、ロングテールキーワードについてのメリット・調査方法などを解説させて頂いた。
これからロングテールキーワードを用いたSEO戦略をはじめる方は最低1年間は続ける根気を持ち続けて欲しい。
ロングテールSEOに失敗する方の原因は「途中で諦めた」がほとんどを占める。
いまやSEOに特別な専門意識は必要ないのだ。