富山県内の事業所さまからご依頼をいただく際、必ずと言っていいほどリクエストされることが、「富山 業種」「富山市 業種」といった地域キーワードにおいて検索上位表示をさせたいといったものだ。
これは、多くの制作会社が「都市名 業種の検索キーワードで1位表示に成功」といった謳い文句でセールスを行っているために生じた誤りの認識である。
ホームページ本来の目的は集客であり、地域キーワードでの上位表示はあくまでそのための手段の1つにしか過ぎない。
しかし間違ったSEOの認識が広まったせいで目的と手段が逆になり、「都市名 業種」といった地域キーワードで上位表示させることこそがSEOの最終目標という考え方が蔓延している。
そういったクライアント様は、そのキーワードで上位表示させることで具体的にどれだけのコンバージョンを獲得できるかを計算されていない。
コンバージョンとは、ホームページの最終的な目標地点を指す。例えば、問い合わせ・資料請求といったアクションがそれに該当する。
富山検索1位で得られる成果
下記表は、それぞれの検索キーワードとその検索ボリューム(1カ月間に検索される回数)を表したものだ。
富山 パソコン修理 | 140 |
富山市 フィットネスジム | 10 |
富山市 美容院 | 1300 |
富山市 居酒屋 | 1900 |
富山市 歯医者 | 720 |
富山市 不動産 | 390 |
では最も検索ボリュームの大きい「富山市 居酒屋」で検索1位を獲得した場合に得られるコンバージョンを計算してみたいと思う。
Google検索において地域キーワードで検索を行うと、下記図のような検索結果が表示される。
従来の検索結果の真上にローカル検索枠が表示されるようになっており、実にユーザーの半数はこのローカル検索を利用している。
つまり、自然検索枠に流れてくるユーザーは950人しかいない計算になる。
そして検索1位に自社ホームページが表示されている場合、その内のおよそ20%のアクセス流入が見込める。
検索順位1位の平均クリック率は21.12%、次いで2位は10.65%、3位は7.57%である。
Internet Marketing Ninjas社
つまり、自社ホームページが「富山市 居酒屋」という検索キーワードにおいて1位表示されている場合、月間190人(950×0.2)のアクセスが見込める。
その内、コンバージョン(予約や来店)に繋がる人数を計算する場合は、190という数字にコンバージョン率を掛け合わせればよい。
コンバージョン率とは、Webサイトに発生したアクセスのどれだけがコンバージョン(商品の購入や申込み)を達成したかの割合を表す指標。「コンバージョン数 / アクセス数」で求めることができる。
業種によってもちろん差はあるが、ホームページにおけるコンバージョン率の平均値は1%である。
つまり、この検索キーワードで1位表示させることで月間1.9人(190×0.01)のコンバージョンに繋がる計算結果となる。
もちろん、これは「富山市 居酒屋」という検索キーワードからもたらされるアクセス数であり、ホームページ自体のアクセス数ではない。
ちなみに、インターネット上に存在するホームページの半数以上は1日10未満のアクセス数だ。
富山県内の事業所の場合、人口の関係からも1日2~6人程度のアクセス数であることが多い。
これは決して他制作会社の技術が劣っているというわけではない。これが従来型ホームページでの集客の限界なのだ。
この壁を突破するには、まず3つのSEOの違いを理解する必要がある。
SEOの3本柱とは
SEO対策には、大きく分けて以下のように3つの施策がある。
- SEO外部対策
- SEO内部対策
- コンテンツSEO
この3つの施策についてそれぞれ簡単に説明していこう。
SEO外部対策
SEO外部対策とは、外部サイトからの被リンクを受けることで自サイトの価値を高める施策だ。
一昔前、Googleは検索順位を決めるアルゴリズムにおいて以下のような判断基準を採用していた。
良質なサイトであればあるほど、多くの被リンクが付くはずだ。つまり、被リンクの多いサイトは上位表示させるべきだ。
そこで、当時のSEO会社は人工的な被リンクを量産することでサイトの検索順位を上げ続けた。
これはブラックハットSEOと呼ばれる手法であり、今では通用しないばかりか、Googleからペナルティを受けて検索エンジン上から削除される危険性まであるので注意してほしい。
SEO内部対策
続いてSEO内部対策とは、ユーザー、Googleクローラーがサイト内を巡回しやすくする施策だ。
現在、ホームページ制作会社が行っている「SEO対策」とはこの内部対策を指している。
また、SEO内部対策は制作会社間での技術差はほとんどない。
言ってしまえば、ライブドアブログやアメーバブログといった無料ブログであっても十分なSEO内部対策は施されている。
コンテンツSEO
最後にコンテンツSEOについての説明をしよう。
コンテンツSEOとは、良質なコンテンツを配信し続けることでドメインの価値を高める施策だ。
具体的にはホームページ内にブログやコラムといった自社メディアを構築し、そこからコンテンツを配信するのが一般的である。
結果的にトラフィック量を増やし、雪だるま式にアクセス数を伸ばすことが可能となる。
富山工房が行っているSEO対策とは、このコンテンツSEOに該当する。
その事例として、富山工房の自社サイトが富山県内において検索1位を獲得するまでの経緯をお話したい。
弊社がSEOで富山1位を獲得するまで
富山工房は元々クラウドソーシングで依頼受注を行っていた制作チームであり、「富山工房」という屋号を定め、現在ご覧頂いているWebサイトを作成したのは2018年12月20日のことである。
自社サイトを育成するにあたって、まず最初にいくつかの目標地点を定めた。
その中の1つが、「ホームページ制作 富山という地域キーワードにおいて検索1位表示させる」というものである。
これは「ホームページ制作 富山」という検索キーワードからの集客を狙っているのではない。
何故なら、「ホームページ制作 富山」というキーワードの検索ボリュームは月間170程度しかないからだ。
それでもこのキーワードでの1位獲得を目標の1つに定めたのにな2つの理由がある。
1つは富山工房のSEOが他社よりも優れていることの証明。
そしてもう1つは、「都市名 業種」という地域キーワードにおいて検索1位を獲得しても大きな収益は生まれないことを証明し、この記事を執筆するためである。
「ホームページ制作 富山」で1位獲得するにあたって、以下のようなスケジュール予定を作成した。
初日・・・・圏外
1ヶ月後・・・検索10位
3ヶ月後・・・検索2位
1年後・・・検索1位
当初、「ホームページ制作 富山」での検索一位はアイミツであった。
アイミツとは株式会社ユニラボが運営するWebサイトであり、日本郵便・TOSHIBA・講談社なども利用するコンシェルジュサービスだ。
アイミツのWebサイトも長年に渡りコンテンツSEOでの運営を行っており、情報量が2位以下と比較しても桁違い、そしてドメインパワーも非常に強い。
新しく立ち上げた弊社ドメインとはパワーが違いすぎるため、並ぶのには最低1年の月日が掛かると予測を立てた。
しかし実際の結果は以下の通りだ。
初日・・・・圏外
20日後・・・検索10位
45日後・・・検索1位
現在、アイミツとは日によって順位が反対になるため1.5位となっている。
完全に順位が落ち着くまではそれなりの時間を要するだろう。
90日目のアクセス推移
そして次に、自社サイト開設から90日間のアクセス推移に注目して頂きたい。
現在、富山工房は受注の100%をこの自社サイトから集めている。
営業等のコストが一切掛からないため、SEO・MEOコンサルティングを含めたサービスをこの低価格で提供できており、日本一のコスパを自負している。
このままアクセスを伸ばし続け、最終的には月間10万pvを目標としている。
先ほどもお伝えしたように、「ホームページ制作 富山」の検索ボリュームは月間170程度しかない。
それなのに何故これだけのアクセスを集めることができるのか、そのカラクリを説明しよう。
例えば、Wordpressのホームページを欲しい方が予算を調べるために「ワードプレス 相場」で検索した場合、検索1ページ目に富山工房の自サイトが表示されている。
他にも、現在お持ちのホームページのアクセス数に疑問を持ち、アクセス数の増やし方を調べるため、「ホームページ アクセス 増やす方法」と検索した場合も富山工房の自サイトが1ページ目に表示されている。
この要領で、自身のビジネスに関わるキーワード1000個以上において、このサイトは表示されており、それが大きなアクセス数に繋がっている。
ちなみに、一般的ホームページは20~40程度の検索キーワードに対して表示させるのが関の山だ。
その結果、半数近くのホームページのアクセス数は1日10人以下なのだ。
SEO対策のまとめ
先ほども説明したように、SEO対策はSEO内部対策・SEO外部対策・コンテンツSEOという3本柱で構成されている。
SEO内部対策というのは、もはや当たり前のものであり、制作会社間で大きな差はない。
そしてSEO外部対策は人工的に行うものではない。
今後のSEOはコンテンツSEOを行うか否かの二択でしかない。
最後に、この記事を書いた目的は「SEO対策 富山」の検索キーワードにおいて自社サイトを上位表示させるためである。
勘の良い方はお気づきだろうが、これもコンテンツSEOの一部なのだ。
おそらく、公開から20日程度で検索5位以内にこの記事が入り込んでいるだろう。