ホームページなどを作る際、〇〇.comといった「ドメイン」を取得する必要が出てくる。
ドメインと言っても様々な種類が存在し、適当なドメインを取得したことが仇となり、後になって後悔する方も少なくない。
そのため、ドメインに関する必要な基礎知識を全て解説したいと思う。
- ドメインの種類
- ドメインの取得方法
- ドメイン取得後の注意点
ドメインとは
ドメインは「インターネット上の住所」とも言われており、Webサイトを識別する情報である。
元々、Webサイトの住所はIPアドレスと呼ばれる「133.595.1475」のような数字の文字列で認識されている。
しかし数字の文字列では覚えずらい為、ドメイン名に変換してWebサイトの住所を示しているのだ。
また、住所があれば郵便物を送れるように、ドメインはメールの送信先としても利用することができる。
メールアドレスでのドメイン利用
メールアドレスの@以降にドメインを使用することで、専用のメールアドレスを利用することができる。
また、会社で使用する場合は@前の文字列を変えることで社員の人数分のアドレスを作ることもできる。
多くの方が利用するGmailの「〇〇@gmail.com」というメールアドレスも、Googleの所有するドメインから作られたものである。
ドメインの種類
また、ドメインには独自ドメイン・サブドメインという2つの種類が存在する。
独自ドメインは、自分の好きなように文字列を決めて利用できるドメインで、富山工房のドメインは「toyama-hp.com」となっている。
一方、サブドメインは、独自ドメインを更に分類して使う場合に用いられ、「aaa.toyama-hp.com」「bbb.toyama-hp.com」のように、独自ドメインの頭にコンマで区切った文字列が割り当てられる。
おそらくサブドメインが何のために存在するのか解らない方も多いと思う。
サブドメインの1つの使い方として、複数サービスを展開する企業がサービス毎にホームページを作る場合に用いられる。
例えば、ディズニーの場合はサブドメインを用いて下記のように複数のホームページを構築している。
ディズニー公式 | disney.co.jp |
ディズニープラス(映画) | disneyplus.disney.co.jp |
ショップディズニー(ストア) | shopdisney.disney.co.jp |
この他にも、Wixなどで無料ホームページを開設する場合も「〇〇.wixsite.com」というサブドメインが割り当てられ、ユーザーが使用するケースもある。
また、toyama-hp.comのような独自ドメインはコンマの右と左で更に分類することができるので、その点についても簡単に触れておきたい。
トップレベルドメイン(TLD)とは
トップレベルドメイン(TLD)とは、ドメインの中で一番右にある文字列である。
富山工房のドメインは「toyama-hp.com」だが、この場合のトップレベルドメインは「.com」となる。
また、コンマより左側に位置する「toyama-hp」は第2レベルドメインと呼ばれる。
また、トップレベルドメインは自由に文字列を作れるものではない。
トップレベルドメインはいくつかの型が決まっており、それらはgTLDとccTLDの2つに大別される。
ccTLD(国コードトップレベルドメイン)
ccTLDとは、国際標準化機構によって国ごとに定められた2文字のコードを指す。
日本 | .jp |
中国 | .cn |
アメリカ | .us |
また、ccTLDは「〇〇.jp」といった直前の文字列によって更に属性毎に分けられている。
これらは属性型jpドメインと呼ばれ、日本には下記のような種類が存在する。
属性型jpドメイン | 特徴 |
---|---|
co.jp | 日本に登記されている企業が登録できる |
ac.jp | 日本の教育機関が登録できる |
go.jp | 日本の行政機関が登録できる |
or.jp | 医療法人などの特定の法人組織が登録できる |
gTLD(分野別トップレベルドメイン)
gTLD(分野別トップレベルドメイン)は、どの国に住んでいても登録することのできるドメインである。
gTLDには、主に下記のようなドメインが存在する。
gTLD | 特徴 |
---|---|
.com | 商業組織用のドメイン |
.net | インターネット関連用のドメイン |
.org | 非営利団体用のドメイン |
.info | 情報発信者用のドメイン |
上記以外にもgTLDは存在し、全22種類にも上る。
gTLD毎に商業・非営利団体といった分野ごとに区分はされているものの、現在では自由に好きなドメインを使用しているケースが多い。
独自ドメインとサブドメインのどちらがお得?
ホームページやブログを開設する際、独自ドメインとサブドメインのどちらを使用するか選択を迫られるケースもある。
例えば、下記のような場合だ。
- WixやJimdoといったツールでサイトを構築する
- 既に独自ドメインを使ったサイトを所有している
そこで、独自ドメインとサブドメイン両者のメリットを説明したいと思う。
独自ドメインのメリット・デメリット
独自ドメインを選択するメリットは下記の通り。
- 専用のメールアドレスを使える
- URLを永遠に利用できる
特に、更新をしっかりと行えば永遠にURLを使い続けられる安心感は大きい。
サブドメインの場合、例えばWixがサービスを停止すればWixのサブドメインは全て使えなくなってしまうのだ。
Wix等の大手サービスなら問題ないが、いつ停止されるか判らない弱小サービスのサブドメイン利用はお勧めしない。
また、独自ドメインのデメリットは下記の2点となる。
- 費用がかかる
- whois情報から個人情報がわかる
独自ドメインを登録した場合、年間2~3千円程度の費用が発生する。
また、登録時にwhois情報(ドメイン所有者の名前・住所等)を登録する必要があり、このwhois情報はwhois検索を使って簡単に調べることができるのだ。
サブドメインのメリット・デメリット
サブドメインを選択するメリットは下記の通り。
- 費用を抑えられる
- SEO評価を引き継ぐ
既に独自ドメインを所有している場合、サブドメインは基本的に無料で作成・利用することが可能。
WixやJimdoでもサブドメイン使用は無料となっている。
また、検索結果での表示順位に影響するSEO(検索エンジン最適化)においても、サブドメインは本サイトのSEO評価をある程度は引き継ぐので有利とされている。
一方、サブドメインのデメリットは下記の2点となる。
- SEOペナルティも引き継ぐ
- 検索結果に複数ページ表示できない
SEOにおいてはペナルティ(マイナス影響)をも引き継ぐ可能性があるので、注意すべきだ。
また、原則として検索結果には同一ドメインのページは2ページまでしか表示されない。
つまりサブドメインを使って検索結果を自社サイトで埋め尽くすという戦略は不可能なのでこちらも覚えておこう。
ドメインを取得する方法
サブドメインと独自ドメインのメリット・デメリットを解説させて頂いたが、ほとんどの方は独自ドメインを利用することになるはずだ。
独自ドメインを取得するには下記2通りの方法がある。
- レンタルサーバー会社で取得する
- ドメイン会社で取得する
最も多いのが、レンタルサーバー会社でサーバーと同時にドメインも契約するケースだ。
ドメインとサーバーを連携させるネームサーバー設定なども簡単にできるので初心者の方には最適な方法である。
しかし、万が一パスワード漏洩などが起こった場合を想定すると、一箇所でドメイン・サーバーの両方を管理するのはリスクが高い。
つまりセキュリティ面を考慮するならば、サーバーとは別会社でドメインを取得するのが最良の方法となる。
後悔しないドメイン名の付け方
独自ドメインは自由に文字列を決められるため、その場で安易に決めてしまい、後々に後悔する方も多い。
そこで、ドメイン名を考える際のポイントをいくつかご紹介したいと思う。
- 関連性のある文字列にする
-
disney.co.jpのように会社・サービスと関連性のある文字列にしてブランディングを作る。
- 日本語ドメインは使わない
-
特別な理由がない限り文字列はアルファベットで構成する。サイト構築時にトラブルが起きやすい。
また、ドメイン名の付け方はSEO(検索エンジン最適化)に一切影響しない。
基本的には好きな文字列にして問題ない。
ドメイン取得後の注意点
最後に、ドメイン取得後によく起きるトラブルをご紹介したい。
具体的には、よく起こるトラブルとして下記の3点が挙げられる。
- SSL化の設定
- サーバーと紐付け
- ドメインの更新忘れ
それぞれについて簡単に解説したい。
SSL化の設定
SSL化とは通信を暗号化することでセキュリティを向上させる仕組みである。
SSL化の有無はアドレスバーにおいて下記のように表示される。
また、SSL化の有無はSEOへも影響をもたらす。
SSL化はSSLサーバー証明書を取得することで可能になるが、簡易のSSLサーバー証明書は無料で取得することができる。
ドメインを取得した後には必ずセットでSSL化も行おう。
サーバーと紐付けする
ドメインを取得しても、勝手にサイト表示されることはない。
まずはドメインとサーバーを紐づけをするために、ネームサーバー設定をする必要がある。
ネームサーバーの設定方法については各社公式サイトに用意されているので、参考にして作業を進めよう。
ドメインの更新忘れ
ドメインは月単位もしくは年単位で契約している場合が多い。
もし更新作業を忘れてしまうとドメインも期限切れ扱いとなり、使用できなくなる。
近年では更新忘れの防止策として、キャッシュカードを登録することで自動更新の設定が可能となっている。
特別な理由がない限り、自動更新の設定をお勧めする。
以上、ドメイン取得後に気をつけるべき3つのポイントとなる。
まとめ
これからドメインを取得する予定の方は、本記事を読んでドメインに対する理解を深めて頂きたい。
一見、ドメイン取得は簡単そうな作業ではあるが、後になって後悔する方も多い。
ドメイン取得、サブドメインの運用方法についてお悩みの方は是非、富山工房の無料相談をご利用頂きたい。
富山工房では、Web制作に関する相談を完全無料で承っている。